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ルジンの問題(正方形の正方分割)

正方形を、大きさがすべて異なる正方形に分割できるか。最も少ない 21 個の分割(1 辺 112)と、9 個の正方形で埋まる 33 × 32 の長方形を見る。

解説

問題

1 辺が整数の正方形を、1 辺が整数のいくつかの正方形にすき間なく分けることを考える(英語で squaring the square)。分けた正方形の大きさがすべて異なるものを完全(perfect)な分割といい、分けた正方形の個数を英語で order と呼ぶ。

正方形を、大きさがすべて異なる 2 個以上の正方形に分割できるかという問題は、ルジンの問題と呼ばれる。ニコライ・ルジンは、そのような分割はないと予想したが、その後いくつも例が見つかった。

見つかった分割

最初に発表された完全な正方分割は、ローラント・シュプラーグが 1939 年に見つけた、1 辺 4205・55 個のもの。これは、一部の正方形が集まって長方形を作る「複合(compound)」な分割だった。

1978 年に A. J. W. ダイヴェスタインは、計算機による探索で、1 辺 112 の正方形を 21 個の正方形に分ける単純(simple:一部の正方形で長方形を作る組がない)な完全正方分割を見つけた。21 個が最も少ないことも証明されている。辺の長さは 2, 4, 6, 7, 8, 9, 11, 15, 16, 17, 18, 19, 24, 25, 27, 29, 33, 35, 37, 42, 50 で、面積の和は 2² + 4² + … + 50² = 12544 = 112² になる。

大きさの異なる正方形に分けられる長方形は、英語で perfect rectangle(完全長方形)と呼ばれる。1925 年にズビグニェフ・モロンは、33 × 32 の長方形を 9 個の正方形(1 辺 18, 15, 14, 10, 9, 8, 7, 4, 1)に分けた。

電気回路との対応

1936 年から 1938 年にケンブリッジ大学の R. L. ブルックス、C. A. B. スミス、A. H. ストーン、W. T. タットは、正方形の分割を電気回路に置きかえて調べた。正方形を、上の辺と下の辺で隣の正方形とつながる抵抗とみなし、キルヒホッフの法則を当てはめる(スミス図)。彼らが最初に見つけた完全な正方分割は 69 個のものだった。

立方体では

立方体を、大きさがすべて異なる有限個の立方体に分けることはできない。底面の分割でいちばん小さい正方形は底面の角や辺に接しないので、その上の立方体のまわりはより高い立方体に囲まれてくぼみができ、くぼみの底でも同じことが起こって、終わりなく続いてしまうからである。

このツールで

図の座標は、Wikimedia Commons の図から読み取ったもの。1 × 1 のマスごとにおおう正方形の数を数え、すべてのマスがちょうど 1 回おおわれること、重なる組がないこと、辺の長さがすべて異なることを計算で確かめている。正方形の辺の座標で作れる長方形をすべて調べ、2 個以上・全部より少ない正方形でちょうど埋まる長方形がないこと(単純であること)も確かめている。

完成図の組み立ては、大きい正方形から順に置いていく。パズルでは、モロンの 9 個の正方形を 33 × 32 の枠に、ダイヴェスタインの 21 個の正方形を 112 × 112 の枠に入れる。枠に入れた正方形は 1 マスごとの位置にそろい、横か縦に並ぶ正方形や枠の辺が近くにあれば、その辺にぴったりつく。すべてが重ならずに入ると完成になる。

参考(Wikipedia)