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地球を一周するひもの問題

地球の赤道にぴったり巻いたひもを、どこも 1 m 浮かせるには、何 m 長くすればよいか。

解説

考え方

半径 R の円にぴったり巻いたひもの長さは 2πR。どこも h だけ浮かせると、ひもは半径 R + h の円になるので、長さは 2π(R + h)。増やす長さは 2π(R + h) − 2πR = 2πh で、h = 1 m なら 2π m ≈ 6.28 m。

地球の赤道(赤道半径 6378.137 km、一周約 40000 km)でも、数 km は要りそうに思えるが、6.3 m ほどでよい。

なぜ大きさによらないか

式から R が消えるので、答えは円の大きさによらず、浮かせる高さだけで決まる。原子の大きさでも銀河系の大きさでも同じ。

逆に、ひもを 1 m だけ長くして全体を同じ高さに浮かせると、すき間は 1/(2π) m ≈ 16 cm になり、猫がくぐれる。

円でなくても、自分と交わらない閉じた曲線や多角形なら、増える長さは 2π × 浮かせた幅になる。正方形なら、角の 4 つの弧を合わせると半径が浮かせた幅の円になる。

1 か所で引き上げる

ひもを ΔL 長くして 1 点を真上へ引くと、ひもは頂点から円に接する 2 本の線分になる。接点の中心角を 2θ とすると、弧 2Rθ が線分 2R tan θ に置きかわるので、tan θ − θ = ΔL/(2R)。この式は θ について解けないので、ツールでは数値計算で θ を求め、高さ R(1/cos θ − 1) を出している。

赤道半径 6378.137 km、ΔL = 1 m では θ ≈ 0.354°、高さは約 121.5 m。地面から離れる区間は約 79 km にわたる。全体を浮かせると 16 cm なのに、1 か所に集めると 100 m を超える。

身近な例

陸上競技場のトラックで、外側のレーンのスタート位置を前にずらす幅は、1 周につき 2π × レーンの幅で、トラックの大きさによらない。

飛行機が大圏を 1 周するとき、高度を 1000 フィート上げると、飛ぶ距離は 2π × 1000 ≈ 6283 フィート(約 1 海里)長くなる。

参考(Wikipedia)