三平方の定理
直角三角形の 3 辺の上の正方形で a² + b² = c² を確かめる。並べかえによる証明と、ピタゴラス数の作り方も見る。
解説
三平方の定理とその逆
直角三角形で、斜辺の長さを c、直角をはさむ2辺の長さを a, b とすると a² + b² = c² が成り立つ。
これを三平方の定理(ピタゴラスの定理)という。
逆に a² + b² = c² が成り立つ三角形は直角三角形である。たとえば3辺が 3, 4, 5 の三角形は直角三角形になる。
並べかえによる証明とピタゴラス数
合同な直角三角形を4個並べると、一辺 a + b の大きな正方形の中に一辺 c の正方形ができる。
面積を比べると (a + b)² = c² + ½ab × 4 となり、整理すると a² + b² = c² が得られる。
a² + b² = c² を満たす自然数の組をピタゴラス数といい、最小のものは (3, 4, 5) である。
m > n の自然数を使った (m² − n², 2mn, m² + n²) は、ピタゴラス数をつくる式として知られている。
歴史
この定理と同じ内容は、ピタゴラスが生まれるずっと前のメソポタミアですでに知られていたと考えられている。
紀元前1800年ごろのバビロニアの粘土板「プリンプトン322」には、ピタゴラス数と関連する数の表が記されている。
現存する最古の証明はユークリッド『原論』第1巻命題47で、逆は命題48である。
このツール
「正方形の面積」の「液体を移す」では、a² と b² の正方形に入れた液体を、前半で a² の分、後半で b² の分と順に c² の正方形へ移す。
液面はいつも水平になるように、正方形を水平な線で切った下の部分の面積が液体の量と等しくなる高さを、計算で求めている。
直角三角形なら、移しきると c² の正方形がちょうど満杯になる。直角をはずすと、角 C が鋭角では a² + b² > c² なのであふれ、鈍角では a² + b² < c² なので足りない。
「c² → a²・b²」では逆に、満杯の c² の正方形から、a² の正方形をいっぱいにしてから b² の正方形へ注ぐ。直角三角形なら a² と b² がちょうど満杯になって c² は空になる。鋭角では c² の液体が足りなくなり、鈍角では c² に残る。