三体問題
3 つの天体が互いに引き合う運動を数値計算する。8 の字解・正三角形解・直線解と、初期位置をわずかにずらしたときの広がりを見る。
解説
考え方
3 つの質点が互いに万有引力を及ぼし合うときの運動を求める問題。2 体なら求積法で解けるが、3 体では一般解を求積法で求められないことが、19 世紀末にブルンスとポアンカレによって示された。このツールは、運動方程式を数値計算で少しずつ進めている。
特別な解
3 体が一直線上に並ぶオイラーの直線解(1767 年)と、正三角形を保つラグランジュの正三角形解(1772 年)がある。質量の等しい 3 体が 1 本の 8 の字の上を回る解は、1993 年にムーアが数値計算で見つけ、2000 年に Chenciner と Montgomery が存在を証明した。
補足
初期条件によってはカオス的にふるまい、わずかな違いが時間とともに大きく広がる。そのため長い時間の予測は難しい。
このツールでは、天体がほとんどぶつかるほど近づいたときは、引力をわずかにやわらげて計算している。
周期解をくり返す
8 の字解・正三角形解・直線解は、一定の時間(周期)ごとに同じ状態に戻る周期解である。
数値計算では丸め誤差が少しずつたまるので、不安定な解はずらさなくてもいずれ崩れる。このツールでは、ずらさない系を 1 周ごとに初期状態へ戻して、たまった誤差を消している。
このツールの計算では、1 周期進めたときの初期状態からのずれは 8 の字解で約 4×10⁻⁸、正三角形解・直線解で 10⁻¹⁰ 程度なので、戻しても軌道はつながって見える。
ずらした系は戻さずに計算しているので、少しのずれが育って崩れていくようすはそのまま見られる。現実の天体は途中で戻すことができないので、不安定な周期解はわずかな乱れで崩れてしまう。